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スポット(日雇い)派遣に例外はあるのでしょうか?

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スポット(日雇い)派遣は原則禁止って本当?

 

 

「スポット(日雇い)派遣での仕事が禁止されているって本当ですか?」

 

 

短期・単発での派遣スタッフを求めている方から、このように尋ねられることがあります。

 

 

日雇い派遣(スポット派遣)とは、その名の通り1日単位での雇用契約を条件とした派遣契約のこと。

 

 

これは特にイベントでの単発スタッフの派遣や繁忙期の倉庫業務のような短期の仕事に向いていて、スポット(日雇い)派遣を受け入れる企業は必要なときに必要な労働力が手に入り、スポット(日雇い)派遣をする労働者は好きなときに好きなだけ働けることがメリットです。

 

 

企業と労働者の需要と供給が一致したスポット(日雇い)派遣は、1999年の労働者派遣自由化の後に大きく流行したのですが、その後、2012年に施行された改正労働者派遣法により、日雇い派遣(スポット派遣)は原則禁止となりました。

 

 

これは、日雇い派遣(スポット派遣)を行なっていた大手派遣会社の労働条件や雇用条件に問題があり、スポット(日雇い)派遣に対しての批判が相次いだためです。

 

 

日雇い派遣やスポット派遣では雇用契約が1日のみといったような超短期間であり、これを利用して本来は必要な雇用保険や労働環境の整備といった雇用者の責任を果たさず、労働力を確保するような企業が増えました。

 

 

その結果、スポット(日雇い)派遣からスキルアップできない派遣労働者が増加する社会現象となり、これを防ぐために国は日雇い派遣やスポット派遣による短期派遣は原則禁止となったのです。

 

 

でも、「繁忙期だけ日雇い派遣のスタッフがほしい」「イベントの時だけスポット派遣のスタッフに来てもらいたい」といった要望をお持ちの企業の方も少なくないはずです。

 

 

実は、この日雇い派遣やスポット派遣の禁止はあくまで「原則禁止」であり、日雇い派遣原則禁止の例外が存在することをみなさんはご存知でしょうか?

 

 

ここでは、原則禁止の例外、つまり日雇い派遣やスポット派遣の「例外」となる条件についてご紹介いたします。

 

 

 

スポット(日雇い)派遣原則禁止の例外になる条件とは

 

 

その条件とは、スポット(日雇い)派遣を行う条件によって存在する原則禁止の例外を利用するのです。

 

 

さて、原則禁止となった日雇い派遣やスポット派遣が禁止されない「例外」となる条件には、大きく2つがあります。

 

 

1つ目の原則禁止の例外となる条件は、「スポット派遣(日雇い派遣)が常態的に存在する業務におけるスポット派遣や日雇い派遣であること」です。

 

 

これは、スポット派遣や日雇い派遣といった条件での派遣が常態的に行なわれており、そのための労働条件が整備されていることで労働者保護の観点から問題がないと考えられるためです。

 

 

この原則禁止の例外となる条件にあたると認められているのは、以下のような職種のスポット派遣や日雇い派遣となります。

 

 

○ソフトウェア開発・研究開発 ○機械設計 ○事業の実施体制の企画・立案

○セールスエンジニアの営業、金融商品の営業 ○デモンストレーション ○調査

○財務処理 ○OA機器操作 ○取引文書作成 ○書籍等の制作・編集 ○秘書

○通訳・翻訳・速記 ○ファイリング ○広告デザイン ○添乗 ○受付・案内

 

 

このように、専門性が必要な仕事や、アンケート調査やイベント受付・案内のような単発の仕事についてはスポット派遣や日雇い派遣が原則禁止の例外として許可されています。

 

 

一方で、倉庫業務や製造業のような専門性がない仕事や、前述の職種に含まれていない薬剤師のような仕事ではスポット派遣や日雇い派遣は原則禁止です。

 

 

このような仕事でもスポット(日雇い)派遣のスタッフを使いたい場合は、派遣される労働者側の例外が適用される要件を満たす必要があります。

 

 

2つ目の原則禁止の例外となる条件は、派遣される労働者が以下の4つの条件のいずれかに該当することです。

 

 

 

条件1)60歳以上の方

条件2)定時制・通信制以外の学生

条件3)日雇い派遣を副業とする人

条件4)世帯の主たる生計者でない場合

 

 

 

この条件1や条件2のように、定年退職となる場合が多い60歳以上の高齢者や学生は通常、正社員雇用されることができないため、スポット(日雇い)派遣原則禁止の例外となります。

 

 

また、生業収入(本業の収入)の年収が500万円以上ある人の場合は、日雇い派遣やスポット派遣を副業とみなすことができるため条件3に該当し、原則禁止の例外となります。

 

 

ただし、いくつもの業種を掛け持ちしている場合は最も収入の多い仕事が本業とみなされるため、合計の年収が500万円以上あっても、本業が500万円に満たない場合はスポット(日雇い)派遣原則禁止の例外の条件にはあてはまりません。

 

 

さらに、世帯収入が500万円以上の家庭において世帯主ではない主婦や親と同居している子供など、日雇い派遣やスポット派遣での収入が世帯収入の50%以上とならない場合は条件4に該当し、スポット(日雇い)派遣原則禁止の例外となります。

 

 

このため、専業主婦や家族に扶養されている人は日雇い派遣やスポット派遣を行うことが可能であり、特に子育て中の女性など継続した仕事が難しい人が働きやすくなっています。

 

 

同時に、世帯内に世帯収入の50%の年収を満たす人がいない場合は、全員が原則禁止の例外となります。

 

 

このように、4つの条件に1つでも該当する労働者の場合は、どのような業種であっても日雇い派遣やスポット派遣が許可されている「例外」となっています。

 

 

スポット(日雇い)派遣を行なっている派遣会社に依頼をした場合は、主にこれらの4つの条件に当てはまる派遣スタッフの中から要望に合う人員を募集し、企業へ派遣するという方法を取っています。

 

 

それでは、原則禁止の例外となる業種でもなく、また日雇い派遣やスポット派遣として雇用したい労働者が例外となる条件にも該当しない場合の抜け道はないのでしょうか?

 

 

実は、これらの原則禁止の例外を利用する以外にも、スポット(日雇い)派遣が可能となる場合があります。

 

 

雇用期間によるスポット(日雇い)派遣原則禁止の例外

 

 

この例外とは、派遣の雇用期間の条件を変えることです。

 

 

派遣法改正により原則禁止とされたのは、日雇い派遣に分類される雇用期間が30日以内の短期派遣となります。

 

 

そのため、この派遣との雇用期間を31日以上として契約を結ぶことで、日雇い派遣ではなく通常派遣に分類されて、どのような条件でも派遣業務が可能となります。

 

 

例えば、常勤の薬剤師が休みとなる日だけ別の薬剤師をスポット派遣で利用したい場合、1日単位で雇用契約を結ぼうとすると日雇い派遣原則禁止の条件に該当してしまうため、スポット派遣をすることができません。

 

 

しかし、その薬剤師と31日以上の雇用契約を結んで必要な日だけ仕事をしてもらうことにすれば、これは日雇い派遣とならず、派遣利用することができるのです。

 

 

さて、日雇い派遣やスポット派遣を利用する上でメリットしかないように見える、この雇用期間による原則禁止の例外ですが、もちろんこの抜け道を不正利用されないようなルールも存在します。

 

 

まず、派遣期間が1日しかないのに31日以上の雇用契約を結んでいるような不自然な雇用契約である場合は、スポット(日雇い)派遣原則禁止の条件逃れの目的であるとみなされてしまいます。

 

 

これを避けるためには、通常、週20時間以上程度の労働時間が必要です。

 

 

ここで注意しなければならないのは、31日以上の雇用契約があり、週20時間以上の労働を行なった者においては、派遣であるかに関わらず雇用保険に加入させる義務が生じることです。

 

 

このため、派遣の雇用期間によるスポット派遣や日雇い派遣原則禁止からの例外を適用する場合は、対象者を雇用保険に加入させる必要があります。

 

 

スポット(日雇い)派遣と日々紹介

 

 

このように、原則禁止となった日雇い派遣やスポット派遣を利用するには、さまざまな条件を揃えて例外が適用される要件を満たす必要があります。

 

 

そのため、これらのスポット(日雇い)派遣原則禁止の動きを受けてはじまったのが、「日々紹介」という日雇い派遣やスポット派遣に代わる労働形態です。

 

 

日雇い派遣やスポット派遣のような短期派遣での仕事は前述のように原則禁止されましたが、一方で、アルバイトやパートのような直接雇用や請負契約といった雇用条件での仕事は、単発や短期の雇用条件であってもスポット(日雇い)派遣原則禁止とはまったく関係がありません。

 

 

そのため、雇用条件によっては「抜け道」を利用せずとも短期派遣と同じような条件で労働者を探すことができるのです。

 

 

これを利用したのが「日々紹介」と呼ばれるシステムで、日雇い派遣やスポット派遣では派遣会社から企業へ単発で労働者を「派遣」するという形式であるのに対し、日々紹介では仕事をする企業へ労働者を紹介して単発で「直接雇用」してもらうという方法をとります。

 

 

この日々紹介によって、派遣会社からスポット(日雇い)派遣を受けていたのと同じように、繁忙期など単発の仕事があるときに必要なだけの労働者を受け入れることが可能となるのです。

 

 

日々紹介と従来のスポット(日雇い)派遣との違いとして大きいのが、前述のとおり日々紹介の労働者は派遣ではなく直接雇用であることです。

 

 

日雇い派遣やスポット派遣では雇用契約は派遣会社と労働者の間で結んでおり、派遣を受け入れる企業とは雇用についての契約を結ぶことはありませんでした。

 

 

しかし、日々紹介においてこの雇用契約は企業が労働者と直接結ぶことになり、逆に日々紹介を行う派遣会社とは契約を結びません。日々紹介での雇用契約はたとえ1日の単発の仕事であっても、長期間の仕事であっても、同じように行う必要があります。

 

 

このため日々紹介ではスポット(日雇い)派遣に比べて雇用契約を結ぶ手間や雇用保険の管理などの手間がかかることが難点ですが、日々紹介を行う派遣会社などで管理を行なってくれることもあります。

 

 

また、派遣であれば派遣会社が行なっていた給与支払いなども、直接雇用であることから企業側が行う必要があります。

 

 

なお、これを悪用し、日々紹介によって紹介を受けていたにも関わらず、仕事が無いからと雇用契約せず給与を支払わなかったことが問題となったことがあるため、日々紹介を利用する際も派遣や正社員に対するのと同様に不誠実な対応を取らないようにしましょう。

 

 

スポット(日雇い)派遣の禁止条件

 

 

さて、通常派遣においては派遣が禁止される条件がありますが、これはスポット派遣や日雇い派遣においても例外ではないため注意が必要です。

 

 

まず、派遣が禁止または制限されている業務については、当然ながら、スポット派遣や日雇い派遣としても派遣が禁止や制限されています。

 

 

具体的には派遣禁止業務とされている港湾運送、建設、警備といった業務や、派遣が制限されている医療関係業務や士業といった職種です。

 

 

また、派遣には同じ業務で3年間派遣を使い続けることが禁止されていることにも注意が必要です。

 

 

この3年間の制限となる日を抵触日と呼びますが、この抵触日には事業所側のものと労働者側のものがあり、スポット派遣や日雇い派遣を利用する上でもこの事業所側の抵触日については十分に注意しておく必要があります。

 

 

スポット(日雇い)派遣であっても最初に事業所に派遣スタッフを受け入れた日が抵触日の起点となるため、単発で毎回違うスポット派遣を受け入れていたとしても、3年後には抵触日を迎えてそれ以上同じ部署でスポット派遣や日雇い派遣を含む派遣を利用することができなくなります。

 

 

この抵触日は企業内の意見聴取によって更新することが可能なため、継続して派遣スタッフを受け入れる必要がある場合は抵触日を管理し、更新を行なっていくことが必要です。

 

 

スポット(日雇い)派遣とマイナンバー

 

 

さて、2016年から企業において社員のマイナンバー管理や提出書類での記載が義務付けられました。

 

 

自社の社員だけでも管理が大変なマイナンバーですが、このマイナンバーについて、スポット派遣や日雇い派遣の労働者においてはどのような扱いをすればよいのでしょうか?

 

 

結論から言えば、スポット派遣や日雇い派遣のように派遣として受け入れた場合は、企業がマイナンバーの管理を行う必要はありません。

 

 

これは、派遣社員については長期の仕事であっても単発の仕事であっても、所属している派遣元の派遣会社が労働者と雇用契約を結び、給与の支払いを行なっているため、マイナンバーの管理は派遣会社が行い受け入れる企業が何か行う必要はありません。

 

 

一方で、日々紹介のように短期や単発の仕事において直接雇用を行なった場合は、たとえ雇用期間が1日であったとしても、マイナンバーを企業が管理する必要が生じます。

 

 

ただし、マイナンバーを企業が利用する必要があるのは、源泉徴収票や給与支払報告書、雇用保険といったもので報告する場合です。

 

 

そのため、次年の1月1日を跨がないような短期の雇用であったり、給与支払報告書の提出が必要のない給与総額30万円以下の雇用であったりする場合は、日々紹介などによる直接雇用であってもマイナンバーを利用する必要がありませんので、労働者からマイナンバーを管理しなくてもかまいません。

 

 

ただし、長期雇用になったり給与額が増加したりした場合にはマイナンバーの記載が必要になることがあるため、注意が必要です。

 

 

このように、原則禁止となった日雇い派遣やスポット派遣ではありますが、その必要性の高さから原則禁止の例外や、日々紹介のような代替手段が作られました。

 

 

これらのさまざまな労働形態を効率よく活用することが、より良い経営につながるのです。

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