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人件費を固定費から変動費に変えるにはどうすべきでしょうか?

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経営における変動費とは

 

 

「利益を上げるために人件費を固定費から変動費に変えた方がいいですよ」

 

 

 

人件費について、このようなアドバイスをされたという経営者の方はいらっしゃいませんか?

 

 

 

人件費といえば固定費の代表的なものであることは、みなさまご存知でしょう。

 

 

 

だからこそ、「利益を増やして経営を安定させたいけれども、製造の人件費を下げるのは限界で固定費を減らすことができない…」という悩みを耳にすることが少なくありません。

 

 

 

そのため重要なのが、人件費を変動費化するという考え方なのです。

 

 

 

ここで、人件費を固定費から変動費化しても、人件費の総額が同じなら経営に変化はないのでは? と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

 

けれども、ここで重要なのは変動費率、そして固定費から導かれる損益分岐点なのです。

 

 

 

そもそも製造業などにおいて経費は、原料など製造量に比例して変動する費用である変動費と、製造量に比例しない固定の費用である固定費に分けられます。

 

 

 

売上高は製造量に比例しますので、変動費は売上に応じて変動し、固定費は売上にかかわらず固定となります。

 

 

 

そのため、売上が変動したときには、変動費率が利益に大きくかかわるのです。

 

 

 

例として、100万円の売上に対し、経費が80万円、利益が20万円である製造業を考えます。

 

 

 

この売上が50%減って50万円になった場合、

 

 

 

経費の変動費率が100%だったときは経費が40万円となり、利益は10万円、

 

 

 

経費の変動費率が0%だったときは経費が80万円となり、30万円の損益となります。

 

 

 

つまり需要や景気の変動にともなって売上が変動した場合、固定費よりも変動費率が高いほうが利益を出すことが可能なのです。

 

 

 

また、売上から変動費を除いた金額を限界利益、または粗利と呼び、さらに限界利益から固定費を除いたものが利益であり、限界利益と固定費が同額になった、利益がゼロになるときの売上を損益分岐点と呼びます。

 

 

 

この損益分岐点が経営の赤字と黒字の分岐点となるため、このような意味でも変動費と固定費の調整は安定した経営において大変重要となります。

 

 

 

人件費変動費へ変えるメリット

 

 

さて、製造経費の変動費率を上げ、固定費の割合を減らすことが安定した経営のために重要なことをお話ししましたが、その経費の中で、なぜ人件費を変動費化するのでしょうか。

 

 

 

人件費を変動費へ変えるメリットとは何でしょうか。

 

 

 

人件費を変動費化する最も大きなメリットは、変動が難しい人件費をコントロールすることができる点です。

 

 

 

まず、人件費の特徴として、固定費の多くを占めていながら、変動が難しいことが挙げられます。

 

 

 

固定費としての人件費には、主に正社員として雇用している社員の給与や社会保障費などが含まれますが、これを削減するには、正社員の給与を削減するか、人員を削減しなければなりません。

 

 

 

そのため、経営が悪化すると固定の人件費を削減するためにリストラに走る企業が増えるのです。

 

 

 

しかし、このような手段による固定人件費の削減は従業員の権利を損なう場合が多く、簡単にできることではありません。

 

 

 

たとえ固定費が削減できても、社員の心象を悪くしてモチベーションを下げてしまい、結果として経営がさらに悪化したのでは固定費を削減した意味がなくなってしまいます。

 

 

 

さらに、経営が好転した場合でも新しい雇用に募集や教育のコストがかかるなど、人件費は非常に調整が難しい固定費といえます。

 

 

 

そこで、人件費を変動費化することにより、人件費をコントロールしやすくすることができるのです。

 

 

 

人件費の一部を変動費化すれば、経営状況にあわせて変動させることで業績悪化に強い経営をすることができます。

 

 

 

また業績が良い場合も人件費が変動することで、余計なコストをかける必要がなくなります。

 

 

 

人件費を固定費から変動費に変えるには

 

 

 

それでは、人件費を固定費から変動費へ変えるには一体どのような方法があるのでしょうか。

 

 

 

人件費の変動費化には、大きく3つの方法があります。

 

 

 

1つ目の人件費を変動費にする方法が、外注や業務請負に作業を依頼し、人件費を外注費とすることです。

 

 

 

外注費は変動費扱いであるため、外注は製造における人件費の変動費化の方法として有効な手法です。

 

 

 

例えば製造業において、受注が少ない時期は社内で製造を行い、受注が多い場合には一部を外注や委託とすることで、増加した分の人件費を変動費とすることができます。

 

 

 

ただし、製造など売上にともない変動する業務以外の人件費を変動費にすることは難しく、また外注先は自社の管轄外となるためクオリティなどしっかりと信頼関係を築く必要があります。

 

 

 

2つ目の人件費を変動費にする方法が、人件費のうちベースアップを抑制し、賞与を増やすことです。

 

 

 

毎月のベースアップは固定費としての人件費の増加につながります。

 

 

 

一方で、賞与は人件費のうち、業績によって変動させることができる変動費として考えることができるものです。

 

 

 

そのため、人件費としての総額が同じであっても、固定費であるベースアップを増やすのと、変動費である賞与を増やすのでは、変動費率が大きく変わってくるのです。

 

 

 

また給与形態を出来高制にするのも、人件費を変動費に変える方法の一つです。

 

 

 

出来高制の給与は業績が変動した場合にそれに合わせて変動させることができるため、変動費としての人件費と考えることができます。

 

 

 

ただし、これらの給与形態の変化は、場合によっては人件費の抑制であると捉えられることもありますので、これらの方法で変動費に変えるにあたっては、社員のモチベーションを下げないように十分な説明を行い、理解を得る必要があります。

 

 

 

3つ目の人件費を変動費にする方法が、パート社員や派遣スタッフなどの利用です。

 

 

 

これらの人材は、正社員に比べ業績によって利用状況を変化させやすく、変動費の人件費として考えることができます。

 

 

 

また、派遣スタッフは既にスキルを持っている人材を派遣してもらうことができるため、募集や教育といった人件費にかかるコストを必要としない点でメリットがあります。

 

 

 

これらの非正規雇用の人材を、受注の変動に応じたスポット人員として用いることで変動費化することができます。

 

 

 

また、管理や事務のような売上によって変動しない固定の人員についても、派遣スタッフにを用いることで、固定費となっていた部分を変動費にすることができるのがこの方法の大きなメリットです。

 

 

 

これら3つの方法を用いることで、人件費の一部を変動費化し、経営に合わせて人件費をコントロールすることが可能となります。

 

 

 

一方で、人件費はその他の経費と異なり人間が相手であることから、変動費化に対する理解がなかなか得にくい場合もあります。

 

 

 

変動費化を行う上で正社員の人員削減などが必要な場合は、より大変になるかもしれません。

 

 

 

しかしながら、変動費率が低いまま売上が下がり、損益分岐点を下回って経営が立ちいかなくなれば、元も子もありません。

 

 

 

人件費を変動費に変える意義を社内に浸透させ、柔軟な経営を行っていくことが重要なのです。

 

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